65番です。
Whatever I believed I had come up with something, I probed it for every sort of oversight, tested it through from all angles.
come up with を思いつく 発見する 見つける 提案する 申し出る
probe を調べる 探る 徹底的に調査する
oversight ミス 間違い
分解して、並び替えてみましょう。
1 Whatever I believed I had come up with something,
2 I probed it for every sort of oversight,
3 tested it through from all angles.
と、こうなります。
1行目は、変則的な文です。believed の後ろで、that を補って、そこで分けることもできるのですが、あまり細かくやると、かえってわけが分からなくなるので、ここまでにします。
なぜ、変則的かというと、「英語の文(節)は、動詞が一つである」という規則があるからです。英文法の授業でも、このことはあまり説明されません。ということは、あまり知っていなくてもいいことかもしれませんが。
五文形というのがあります。SV SVC SVO SVOC SVOO の五つですが、V は、一つずつしかありません。
ほかの要素、S C O も一つずつじゃないかと、ツッコミが入りそうですが、これらはすべて名詞が、その役目を果たすことができます。名詞は、いくつ使ってもいいのです。
つまり、文の要素は、動詞か名詞(的なもの)かで、動詞は一つ、名詞はいくつでも良い,となっているのです。
ということで、
Whatever I believed I had come up with something は、
動詞が、believed と had come up with と二つ並んでいるので、おかしいわけです。
ということは、
Whatever I believed ( that ) I had come up with something
と、途中に関係代名詞の that を補うと、Whatever 節の中に、that 節があるという、あんまり見かけない構造になるものの、すべての文法的問題は解決します。
さて、believed が過去形です。そして、had come up with が過去完了形と、一つ前の時制になっていることに、注意してください。思いつくことの方が、当然先に起こる出来事だと、厳密に書いているわけですね。
「思いついたと、信じられることは、どんなことでも」となるわけですが、信じられるは、ここでの言い方としては、あまり似合わないですね。「思う」の方がいいでしょう。
「思い付いたと、思ったことは何でも」ですが、
あっさりと、
「思い付いたことは、どんなことでも」くらいにしておきましょう。
2行目、3行目は、接続詞を使わずに、並立させています。これまた変則的です。
さらに、対句と言えるような同じパターンになっているのは、きれいだとは思うのですが、and などはなく、ただ並べてあるだけなので、試験ではバツしかもらえません。ただし、ノーベル賞ならもらえるぞ、という文です。
この二つの it は、1行目の Whatever を指していて、probed と tested の目的語です。
主語はもちろん、I なのですが、3行目では、省略されています。
2行目は、I probed it for every sort of oversight ですが、
前置詞 for は、「ために」というより「を求めて」という感じですね。
「あらゆる種類の間違いを求めて」私は、probe しました、となります。
3行目は、( I ) tested it through from all angles と、I を補うと整いますが、and を入れてもいいかもしれません。
through は、副詞で、直接的には tested にかかるのですが、「くまなく」「とことん」というような強調ですね。
「そして、とことんあらゆる角度から検討しました」となります。
まとめて、
「心に思い付いたことは、どんなことでも、すべての種類の間違いを調べ、あらゆる角度からとことん検討したのでございます」
としましたが、こんなのも、
「思い付いたことはどんなことでも、些細な見落としがないかと確認し、あらゆる角度から検討を尽くしたのでございます」
というのも、いいかもしれません。