95番です。

 

For all that, I could not for some days quite bring myself to raise the matter again with Mr Farraday.

 

今回は分解しなくてもよさそうです。

 

For all that, は、「そのすべてのために」ですが、「なんやかんやで」という言い方があります。

 

could も、いつもなら仮定法というところですが、今回は単純に直説法過去形です。「できなかった」です。

quite は、強調ですから、「まったく」「とうとう」「結局」あたりです。

bring myself は、「私自身を運ぶ」ですが、「自分から言い出す」ということですね。

raise は、自分より立場が上の Mr Farraday さんに言うわけで、「申し上げる」という感じで、「あげる」を使っているようですね。

英語にも、謙譲語というようなものがあるかもしれません。文法用語としてはない可能性はありますが、そういう言い回しが必要な状況とか、立場の明確にしたいという欲求は当然あるはずです。

 

「なんやかんやで、何日かはファラディ様にこのことを自分からもう一度申し上げることは結局できなかったのでございます」