122番です。
Nevertheless, I considered most carefully what might be the most opportune occasion to bring the matter up with him;
セミコロンで終わっているので、筆者の言いたい意味とか感情は次へ続き、補足されることになるのですが、文法的にはここでいったん切れることになります。
分解します。
① Nevertheless,
② I considered most carefully
③ what might be the most opportune occasion
④ to bring the matter up with him;
こんな感じでしょうか。
②の considered の目的語が、③です。さらに、その③の occasion に④の bring 不定詞がかかっています。
その bring の目的語が、the matter というわけですが、bring と up の中にはさみこんでいます。bring the matter up のような語順はよく見かけるように思います。
さて、前の文までで、スチーブンスは
ファラディ様は気まぐれで何かをおっしゃるような方ではないから、あれ以後二週間たっても何も旅行のことは繰り返されなかったけれど、なんの心配もいらない
と、考えていましたね。
その続きです。
①は、「そう考えているけれども」「まずお忘れなんかにはなっていらっしゃらないはずだが」という気分でしょうか。
「とはいうものの」「そうにはちがいないが」という譲歩の気持ちを表す訳が良さそうです。
②は、「私は最大限注意深く考えました」に、③④の目的語を付けくわえればOKです。
③の what は、先行詞を含む関係代名詞、なので、consider の目的語となっています。
「もっとも好都合な機会であるところの時(のこと)」
を、consider しているとともに、
might be の主語として、もっとも好都合な機会と考えられるという受動態の文形ができているわけです。
というところで、
「とはいうものの、あのことをファラディ様に申し上げるのはいつがもっとも都合がいいかを慎重に考えました」
としました。