124番です。

 

A refusal in such circumstances may well not reflect my employer's true feelings on the matter, but once having sustained such a dismissal, I could not easily bring it up again.

 

refusal   拒絶 拒否 辞退

sustain  支える 耐える 維持する

dismissal   退去 解散 免職 放棄 解雇

 

分解してみます。

 

① A refusal in such circumstances

       may well not reflect

         my employer's true feelings on the matter,

② but once having sustained such a dismissal,

③ I could not easily bring it up again.

 

①は、一つの文ですが、3行に分けました。1行目は主語、2行目は動詞、3行目は補語、になっています。つまりSVCの文形で、動詞は自動詞だということが、気を付ける点です。

しつこく自動詞を意識して訳してみると、

「そのような状況での拒絶は」

「正しく反映して(いる状態でそこに)存在していないかもしれない」

「その件に関して、ご主人様の本当の気持ちを」

となります。

 

集中して本などを読んでいるときに、横から何か言われたら、その内容よりも、言われたことに拒否反応が出るはずです。

つまり、うるさい!と叱られることになります。叱られたことは内容が拒否されたのではなく、邪魔をしたという行動が拒絶されているわけですが、行動が拒否されてしまえば、内容どころではなくなってしまいます。

スチーブンスは、内容が拒否されるならともかく、その前の行動の拒否という愚は絶対に犯してはならないと思っているわけです。

 

「そのような状況で、だめだといわれたとしても、それはご主人様のその件に関する本当の気持ちを表しているとは申せません」

 

と、スチーブンスはそう思って、②、③へ続き、どうするのが正解かを考えます。

 

②の once は when の代わりですが、いったん~してしまえば、というような感じが出ます。つまり、

「いったんそのような裁決が下って、それが維持されてしまえば」

というわけです。一事不再理ということですが、そうなっては困るとスチーブンスは考えるのですね。

「もう二度とこの問題を持ち出すことは容易ではございません」と、

ここは仮定法になっています。つまり結果を想像して心配するわけです。

 

というところでまとめると、

「そういう状況でお叱りを受けたとしても、内容ののお叱りとは限りません。ところがいったんそうおっしゃられれば、もう一度この件を申し上げることは容易ではございません」

としました。