165番です。
Over the following days, however, I came to learn not be surprized by such remarks from my employer, and would smile in the correct manner whenever I detected the bantering tone in his voice.
これも分解してみます。
① Over the following days
② , however,
③ I came to learn not be surprized by such remarks from my employer,
④ and would smile in the correct manner
⑤ whenever I detected the bantering tone in his voice.
①と③はつながっているのですが、途中に②が挿入されているため、親切にコンマが入って、そういうことが分かるようになっています。
③の to learn not be surprized というのが、要注意のようです。なんとなく熟語つまりイディオムくさい感じがしますが、このままの形で辞書に出ていません。似たものが出ていて、それは learn to live with O (不愉快・苦痛などに)順応することを学ぶ となっています。
ということで、③も不定詞の to を補って考えることにします。その不定詞は受け身の形になっていて、それが not で否定されているのです。
つまり、驚かないことを学ぶようになった、わけで、何に驚かなくなったかというと、
ご主人様の例のごとくの冗談、にですね。
ということで、①②③は、
「とはいえ、しばらくたつと、ご主人さまのそういう冗談には驚かなくなっていました」
となります。
驚かなくなったばかりでなく、さらに、こわばっていた表情にも余裕が出てきたようで、それが④⑤となります。
スチーブンス本人は、余裕が出てきたと思っているのですが、はたしてそれが本当に表れているかどうかは、自分の顔の様子ですから自分では見れないわけで、そうであろうと想像した表現、つまり仮定法になっています。それが④の would です。
in the correct manner は、それに応じて、とか、それにふさわしく、あたりで、然るべく、などもありかもしれません。
「それに応じて顔を緩められるようになりました」
です。
それはいつかといえば、⑤ですね。ここはスチーブンスが detect した事実ですから、直説法の過去形で書かれています。
ご主人様の声に 冗談の調子が 感じられたときは いつでも
ですね。
ということで、全体は、
「とはいえ、しばらくたつとご主人様のそういう冗談には驚かなくなっていましたし、さらに、声の調子冗談めいたものが感じられたときは、それにふさわしく顔の表情を緩められるようになっていました」
となります。