169番です。

 

For it may well be that in America, it is all part of what is considered good professional service that an emplyee provide entertaining banter.

 

特に入り組んではいないようですが、分解してみる手ですね。失敗が少ないはずです。

 

① For it may well be

②      that in America,

③        it is all part of what

④                               is considered good professional service

⑤        that an emplyee provide entertaining banter.

 

難しい言葉は使われていませんが、関係代名詞 what が一つと、仮主語真主語関係の that が二か所も使われています。

①の仮主語 it は、②の that 以下が真主語で、結果的に文の最後までが含まれます。

③の仮主語 it は、⑤の that 以下が真主語です。そして、③の文はSVCの文型ですが、そのC つまり補語として what 以下④の節が使われています。

 

そういう構造が分かってみれば、あとは訳すだけですね。

 

①の for は、because の意味ですから、「なぜなら」「というのは」あたりです。

その次の it may well be は、倒置されていますが、 may と be をくっつけると maybe という一語に聞こえてしまうのを避けたかったのであろうと、多分思います。 

may well be は、直説法ですから、確定的な「かもしれない」で、might を使った仮定法の想像での「かもしれない」とは異なることを強調したかったわけですね。

といっても、この三つを並べてみると、

it may well be

it may be well

it might be well あるいは it might well be

という具合で、違っているけれど、訳し分けるのは難しい気がします。

というのも、may かもしれない 自体に想像していることが含まれているからですね。

英語の先生に、きちんとしたことを聞きたいと思っています。

 

さて、①は

「というのも、that 以下のことは、いいことかもしれない」

となります。

 

①の仮主語 it に対する真主語は、②の that 以下で、⑤まで全部が含まれているのですが、②で、「アメリカでは」と条件を付けておいて、

③④⑤が文の本体となっています。

③の it も仮主語で、真主語は⑤の手 that 以下ですが、ここは時制や単複にこだわらず軽く表現しているようです。

本来なら、

that an emplyee provide entertaining banter. は、

that an emplyee provides an entertaining banter. となるべきですが。

 

「雇われ人が、面白い冗談を用意しておくことしておくこと」が

「プロとして当たり前の技術だと考えられていることの」

となって、それが③の all part of だというのですね。

「部分の全部」というのは、

部分部分をつなぎ合わせて、そうすると全体になるという感じでしょうか。

「~も仕事のうちである」あたりが いいかもしれません。

 

ということで、

「というのも、アメリカでは雇われ人が気のきいた冗談で応えるのは、それも仕事のうちであると考えられているように思ったからでございます」

としました。

教室では、

「その点に関して、アメリカでは使用人が職務を遂行するうえで、冗談の一つでも言って楽しませるのも立派な仕事のうちと考えられている節があります」

との訳が出ました。