173番です。
This is, as I say, a matter which has given me much concern.
これは分解の必要はなさそうですね。
which が関係代名詞で、先行詞は a matter です。つまり、「このこと」を改めて後ろから修飾しているということです。
この後ろから修飾するという事実は、英語のクセですね。
これに対し日本語は、前から修飾するというクセがあります。修飾する言葉が長いと修飾する言葉がなかなか出てこないということが起こり、何を修飾しているのかわからないとなりますが、英語だって修飾する言葉が長ければ、それと似た事態は起きているはずです。
「このことは、私に、大きな関心を与えたところの、事柄です」
と直訳できます。その途中、あるいは先頭に、as I say の部分を挿入すればいいわけです。先頭の方がおさまりがいいようです。
ということで、
「要するに、このことは私に突き付けられた重要課題でございました」
とします。
教室では、
「いまはこれが私に一層懸念をもたらすことなのです」
との訳が出ました。
ということで、もっと思い切って
「実を申せば、このことが頭から離れないのでございます」
としました。