189番です。

 

And I followed this with a suitably modest smile to indicate without ambiguity that I had made a witticism, since I did not wish Mr Farraday to restrain any spontaneous mirth he felt out of a misplaced respectfulness.

   follow            に続く の後についていく

   modest       控え目な 穏当な

   ambiguity   あいまいさ 多義性

   witticism        警句 名言 しゃれ

   restrain          抑える 抑制する 

   spontaneous    自発的な 進んでする

   mirth             陽気 歓喜 浮かれ騒ぎ

   misplace        置き間違える 不適切な所に置く

   out of            の外に から離れて

   

単語も新登場のものが多いようです。文も長いですね。

分解が必要です。句とか節で分けてみるとそれぞれのつながりと役割がはっきりしてきます。

 

① And I followed this

②             with a suitably modest smile

③             to indicate

④                       without ambiguity

⑤                                      that I had made a witticism,

⑥ since I did not wish Mr Farraday

⑦                           to restrain any spontaneous mirth

⑧                                                                  he felt out of a misplaced respectfulness.

 

こんな風に分解できますね。

①は、主節です。follow は他動詞で、この文はSVOの文型になります。

this は、目的語になるのですが、内容は前の文(187,188)でスチーブンスの言ったことですね。「そして、これを追いかけました」となります。つまり、スチーブンスは自分の冗談を言ってから、それらしい笑い顔を添えた、それらしい笑い顔を作った、という順序になりそうです。

フォローすると、よく言いますが、ここでも補った、とか、付け加えた、という感じでよさそうです。目的語は、一般的に「~を」と訳しますが、「~に」と言った方が日本語らしい時があるようです。

②は、前置詞句です。副詞の働きをして、①の followed にかかっています。「ふさわしい控えめな笑いを浮かべて」続けた、となります。

③は、不定詞です。これも副詞の働きで、followed にかかっています。「指し示すために」続けた、となります。「指し示すように」と言えばいいですね。

④は、前置詞句です。これも副詞の働きですが、かかる先は indicate です。「あいまいなところはなく」ですから、「はっきりと」示す、となります。スチーブンスとしては、自分の冗談にかなり自信があったのですね。

⑤は、関係代名詞の節です。that は、関係代名詞で、先行詞は④の ambiguity です。つまり、that 以下が ambiguity にかかっていきことになります。「私が冗談を言った」という曖昧さ、になります。

つまり、冗談を言ったかどうかについては、間違いなく冗談を言ったんだと、言う顔をしたわけで、この冗談はどうだと聞くようにニヤリとした、感じだと思います。

つまり、ここまでを続けると、「精一杯の冗談を言ってから、それを指し示すように控えめな笑い顔を作りました」となります。

 

⑥⑦⑧は、難しいですね。何を言ってるのかわからないという感じですが。

ゆっくりやりましょう。

 

⑥の since は接続詞で、理由を表します。~だから、~ので、です。

そして、Mr Farraday は、意味上の主語で、意味上の動詞は⑦の restrain です。「ファラディさんが restrain するとは思わなかった」となります。

スチーブンスは、冗談が多少下手でも、ファラディさんはそれなりにウケてくれるだろうと期待をしていたはずです。頑張って冗談を言ったのですが、あにはからんや、ファラディさんは乗ってくれず、ということだったのですね。

それが⑧の感じだと思うのですが。

⑧は、関係代名詞 that が省略されていて、それが⑦のmirth につながります。respectfulness は、「礼儀正しさ」とか「丁寧さ」「敬うべきこと」あたりのことです。

それが、misplace で、思い違いの、とか、場違いの、丁寧さ、から離れていると、ファラディさんは感じた、ことは、省略されている関係代名詞を通じて mirth にかかうっていきます。

ファラディさんは、スチーブンスの努力がうまくはまっていないと感じたようで、

「お前の努力は認めるとしても」という感じでしょうか。

 

この三つを繋げると

「ファラディさんが、私の努力が的を射てないとしても、ご自分からは あそこまで お喜びなさらない とは思いませんでした ので」

とすればどうかなと思います。

何ともわからない文です。

日ごろは冗談ばかりのファラディさんが、予期に反して全然反応しなかったと、言う状態だと思います。

 

教室では、どうなるでしょうか。