207番です。

 

Perhaps I will convoy a better idea of the tone those evenings if I say that regular visitors included the likes of Mr Harry Graham, valet-butler to Sir james Chambers, and Mr John Donalds, valet to Mr Sydney Dickenson.

 

一見すると長い文のように見えますが、半分は人の名前と職務の肩書ですね。

それにしても分解から始めます。

 

① Perhaps I will convoy  副詞 主節SV
②               a better idea of the tone 目的語 O
③                    of those evenings  前句 toneにかかる
④ if I say that  従属節 関係代名詞
⑤  regular visitors included  主節 SV
⑥ the likes of Mr Harry Graham,  O
⑦ valet-butler to Sir James Chambers,   
⑧ and Mr John Donalds,  等位接続詞
⑨ valet to Mr Sydney Dickenson.   

と、こんな感じに分解できます。

 

文の構造も言葉の選び方も、日本語からすると馴染めない感じがします。

それでも、④から訳せば、意味がとりやすいかなと思います。

直訳では、「もし私が、次のことを、言うとすれば」となりそうです。

つぎのこととは、「ジェームズ・チェンバース卿の執事のハリー・グラハムさんとか、シドニー・ディッケンソン氏の召使のジョン・ドナルドさんのような人々をはじめとするお馴染みのお客様が、含まれています」ということです。

つまり、

「ジェームズ・チェンバース卿の執事のハリー・グラハムさんや、シドニー・ディッケンソン氏の召使のジョン・ドナルドさんのような人々をはじめとする、よくお越しの方々のことを申しあげれば」

という感じでしょうか。

 

これに、①②③が続いていく感じです。

「たぶん、そういう晩の雰囲気の非常に良い例になると思われます」と訳せると思うのですが、スチーブンスは一筋縄ではいかない言葉を使っています。

conboy は、express とか indicate の意味でしょうし、idea は example と考えればいいのではないかと思います。こういう風に、難しい方向に言葉を変換できるのだから、逆に簡単な方向に言葉を言いかえていけば、冗談などはそう難しく考えなくてもいいと、思うのですがね。

 

ということで、今回は

「ジェームズ・チェンバース卿の執事のハリー・グラハムさんや、シドニー・ディッケンソン氏の召使のジョン・ドナルドさんのような人々をはじめとする、よくお越しの方々のことを申しあげれば、おそらく、そういう晩の雰囲気を伝える非常に良い例になると思われます」

としました。