226番です。

 

I responded as usual by smiling slightly - sufficient at least to indicate that I was participating in some way with the goog-humouredness with which he was carrying on - and waited to see if my employer's permission regarding the trip would be forthcoming.

 

長い文のように見えるのですが、ハイフンで挿入されている部分があるので、見かけほど長くないようです。多少は気が楽です。

 

まず、分解してみます。

① I responded as usual by smiling slightly SV
②  - sufficient at least to indicate that  - 挿入部分 (笑いの意味の説明) 関代
③   I was participating in some way   
④   with the good-humouredness  前置詞句
⑤   with which he was carrying on -  前置詞句 which 関代
⑥ and waited to see   
⑦ if my employer's permission                                                        regarding the trip regarding =現在分詞
   would be forthcoming.  forthcoming=形容詞

 

②③④⑤がハイフンの挿入文です。言い訳というか弁解めいた注釈ですが、そう言うことだと分かるように訳すのが厄介です。

①と⑥⑦⑧が本体ということになりますね。

 

①は、「わたしはいつものようにかすかに笑って答えました」で、⑥に続いていきますが、これだけでは済まないと感じたスチーブンスは、何かを付け加えるわけです。

ちょっと笑いを浮かべた理由を付け加えます。

 

②は、その笑い方の程度の説明で、「that 以下のことを指し示すために 少なくとも 十分な」くらいな笑い方です。

冗談を言っているのですから、しかめっつらではないことは確かですが、どの程度の笑い方でしょうか。本人もファラディさんの冗談に見合っているとは思っていないようで、at least をつけています。また、sufficient は enough よりも堅い言葉だと辞書には出ていました。つまり、イギリス人とアメリカ人、仕事中の使用人と休憩中の雇い主というわけで、基本的にかみ合うわけがない状況なのです。

スチーブンスに、そんなに真剣になるなと言ってやりたいところですが。

that 以下というのが③で、「私が何らかの仕方で関与している」となります。

で、何に関与するかと言えば、それが④の with 以下です。

「適切なユーモアがある」というやり方、というわけですが、何に対して 適切かは、さらに⑤で、

「ファラディさんが言っている which (事柄・冗談)に対して」と説明しています。

ここでの関係代名詞 which は、what でも that でもいいと思いますが、which にすると、冗談を言うか、言わないかという二択の気分が出てくるかと思います。

 

②から⑤までは、直訳すると

「ファラディさんの冗談に ふさわしいユーモアのある やり方で応えていることが 少なくともわかるように 関与している」となります。

 

それからは⑥で、

「そして 見るために 待ちました」となります。

見るためには、ここでは「理解する」ことですね。

 

何を理解するかということは、⑦以下の if 節です。if 節全体が、see の目的語になっておりわけです。

この節の主語は my employer's permission regarding the trip で、動詞は would be forthcoming となります。つまり、 

「この旅行に関する雇い主の許可が やがて来るかどうか」を、となります。

この would は仮定法で、想像していることを表していますし、文型としては SVC です。

 

というところで、

「私は、いつものように ご主人様がおっしゃった冗談に応えて かすかに笑うようにいたしました。そして、この旅行の許可が出るかどうかを 待ちました」

としておきます。