1-2です。
The first day of my trip is now completed, and all in all, I must say I am quite satisfied.
1日の終わりはいつなのかと考えますが、旅行の場合は宿に着いたときかもしれません。
この文は分解の必要はなさそうです。が、やっておきましょう。
① The first day of my trip is now completed,
② and all in all,
③ I must say I am quite satisfied.
①と③の二つが、等位接続詞 and で結ばれています。順に訳していけばいいですね。
③は、say の後に厳密にいえば that が省略されていて、その that 以下が say の目的語になっているという構造です。
③ I must say (that) I am quite satisfied.
「私は 十分 満足していると 言わなければなりません」
という感じでしょうか。
ただちょっと気になるのが、②の and all in all, の最後のコンマです。
ここでは、後ろのコンマだけしか見えていないのですが、実は①の後ろにもコンマがあり、都合この部分はコンマとコンマで挟まれていることになります。通常なら、②の後ろのコンマはいらないわけで、そこにどんな意味があるのでしょうか。
all in all は、「大体 概して 合計で 完全に」などと辞書に出ています。そういう完全性がコンマで切り離されているということは、そこに何かを感じさせているのではないかと、思うわけです。
つまり、旅行の日程的には、一日に進む行程としての進捗度に関しては満足しているが、その内容的なことに関しては予想をしていなかったことが起きたという感じがします。
私たち日本人は、意味の細かな違いを表現したいときには、仮名を使ったり、それもカタカナにしたり、あるいは漢字に通常では使わないふり仮名を充てたり、さまざまなテクニックを使って表しますが、英語ではコンマとか、セミコロンとか、そういう符合を使うのではないか、と思います。
と思うのですが、今のところはそういう可能性がある程度にして置きましょう。
というところで、訳ですが、
「旅の初日が終わり、まずは満足と言わねばなりますまい」
としておきます。
実はこれは、土屋さんの訳ですが、これまた名訳と言わねばなりますまい。
「まずは、」というのが、なんとも言えない味わいがある気がします。コンマの意味をうまく表現しているように思います。