1-16です。
The feeling swept over me that I had truly left Darlington Hall behind, and I must confess I did feel a slight sense of alarm - a sense aggravated by the feeling that I was perhaps not on the correct road at all, but speeding off in totally the wrong direction into a wilderness.
sweep swept swept 掃く さらう 席巻する
aggravate さらに悪化させる を怒らせる
今回は長い文ですね。慎重に分解することにしましょう。
分解の切れ目は、接続詞、関係代名詞、不定詞などを目当てにします。それに、ハイフンなどの記号もヒントになりますね。
もちろん、それ以外に、文自体にも注意が必要です。主節とか従属節などです。
① The feeling swept over me
② that I had truly left Darlington Hall behind,
③ and I must confess
④ I did feel a slight sense of alarm
⑤ - a sense aggravated by the feeling
⑥ that I was perhaps not on the correct road at all,
⑦ but speeding off in totally the wrong direction into a wilderness.
こんな風に分解してみました。
① The feeling swept over me
③ and I must confess
①と③が主節です。二つの主節が、同じ立場で等位接続詞 and で結ばれているわけです。
② that I had truly left Darlington Hall behind,
②の that は関係代名詞で、先行詞は、ちょっと離れていますが、①の feeling です。すぐ前とは限らないのですね。②は従属節となります。
「ダーリントンの邸館を本当に後にしたのだという感情に席巻された」
と、これらは直訳できます。
③は二つ目の主節です。
「そして、私は告白しなければならない」です。「正直なところを言えば」あたりでしょうか。
④ (that) I did feel a slight sense of alarm
何をかと言えば、④以下のことです。that を補って考えるといいです。
「ちょっと用心しなければという感覚に襲われた」ということなので、その理由を付け加えているのがハイフン以下ということになります。
⑤ - a sense aggravated by the feeling
今までは割と見知った景色の中を走っていて、旅の期待というものが湧かないと、どちらかというと嘆いていたくらいなのですが、いざ景色が変わってくると、その変わる理由は、未知の地域に入ったことには違いないが、道を間違えてしまったのではないかという不安に襲われた、というのです。これは、あるあるです。
ということで、⑤のハイフンは、「というのは」とか「なぜならば」と解釈できますね。
⑥ that I was perhaps not on the correct road at all,
that は関代ですが、先行詞はこんどはすぐ前で、the feeling です。
「私は正しい道から完全に外れてしまったのかもしれないという」
⑤「感覚によって悩まされている気持ち」となります。
⑦ but speeding off in totally the wrong direction into a wilderness.
という感じがしたので、
「違うところへ行ってしまう道でスピードを落として、」となりますが、
日本語だと価値判断の言葉を入れた方が自然ですね。
「とんでもないところに行ってしまっては困るので」くらいがよさそうです。
というところでまとめる十、
「もうこれでダーリントンの邸館を離れたのだという気持ちがこみあげてきたのでございます。しかし、正直なことを言えば、用心する気持ちもございました。と申すのは、正しい道から外れてしまって、とんでもないところに行ってしまわないように、スピードを落として走りました」
としました。
ある程度ことばを付けくわえた方が日本語的に自然だと思うのですが、そのわけは英語の単語にも状況を示唆する意味を持っているはずだと思うところです。