1-38です。

 

To see the best before I have properly begun would be somewhat premature.'

 

ここまでがスチーブンスの住民に対する発言です。最後に引用符で閉じられています。

 

結構絡み合った文なので、分解してみることにします。

① To see the best    

②          before I have properly begun

③                          would be    somewhat premature.'

 

やはり分解は正解でした。文の構造がはっきりして、見通しがつきます。

 

①と③で、SVCの構文になっています。①が主語、③の would be が動詞、premature が補語いうわけです。somewhat はそれにかかっています。

①は「最善を見てしまうことは」で、不定詞が名詞の役目をしています。

③は、would は仮定法ですね。想像して話しているから would be になっています。「~になってしまう」くらいになりますね。premature は「早すぎる」somewhat は「いくぶん、やや」と辞書には出ています。つまり、

「最善を見ることは、やや早すぎる」

というのです。

 

理由はその間に②の副詞節としてはまり込んでいるという構造です。

その②は、現在完了が使われており、現在より少し前の事柄を表します。before 当然その前に、という意味であることは間違いないところです。

このあたりのタイミングは、日本語でも「やらない前に」とか「やる前に」とか、どちらも話し手の好き勝手で使われているのと同じようですね。

「旅行を始めたばかりなのに」

と訳せばOKだと思います。

 

「旅行を始めたばかりなのに、いちばんいいものをみるのは、やはり早すぎることになりますね」

としておきます。

「なりゃしませんか」と否定形で結んだ方がいいかもしれません。この方が、自分の発言が終わって、相手に返すという感じが出るとも思えます。