1-54です。

 

Cretainly, it was quite a strenuous walk - though I can say it failed to cause me any real difficultty - the path rising in zigzags up the hillside for hundred yards or so.

 

体力があるところを見せたかったのか、住民の勧めに従ったのか、そのどちらかは分からないのですが、スチーブンスは結局登ることになりました。

となると、頂上までの道は難しくなかったことを示さなければなりません。

 

今回は、登った時の感想です。ちょっと長いです。例のごとく分解してみます。

 

① Cretainly, it was quite a strenuous walk

② - though I can say it failed to cause me any real difficultty -

③ the path rising in zigzags up the hillside for hundred yards or so.

 strenuous  非常に活発な 熱心な 激しい 非常な努力を要する

 

こんな感じに分解できるでしょうか。

ハイフンではさまれた②は、スチーブンスの正直な気持ちで、strenuous という表現を補足しているという感じでしょうか。stenuus も通常では使わないような言葉ですが、その普通では使わない言葉を使っても、実体としてはまだ不足しているとスチーブンスは思っているのですね。相当きつかったようですが、それをした自分の体力を自慢したい気分もあるようです。

it は、①の strenuous walk とも思えるのですが、it が形式主語で、to cause が真主語と考えた方がよさそうです。

「どんな困難を私に用意しても失敗する」

というわけで、

「もっとも、どんなに険しくても登れると言えますが」

となります。

 

③の the path は、①の strenuous walk と同格で、スチーブンスの感想ではなく、実際の様子を書いています。

「たかだか100メートルほどジグザグに登るだけですが」

ということです。

ジグザグというのは、一見すると大変そうですが、勾配を緩やかにするためのもので、まっすぐ上るより楽なのです。

 

というところで、

「たしかにそれは険しい道でございました。と申しても、たかだか100メートルほどジグザグに登るだけのことで、私には難しいことではございませんでした」

とします。

住民に、どうだ見てみろ、と言いたい様子が伝わってきます。