1-59です。

 

There were dots in some of the distant fields which I assumed to be sheep.

 

分解というほどではないのですが、関係代名詞と先行詞が離れているので、それを見やすくしてみます。

 

① There were dots in some of the distant fields

②      which I assumed to be sheep.

 

こんな感じになります。

dots = which というわけですが、気をつけないと、 which の先行詞はすぐ前の fields と勘違いしそうです。

 

訳としては、前から順に訳してくればよさそうです。

「いくつかの遠くの草地に点々がありましたが、あれは羊だと推測しました」

となります。

 

というところで、

「遠くの草地のあちこちには点々が見えておりましたが、あれは羊だったと存じます」

としておきます。

 

特に感動するような景色とも思えないのですが、遠くまで続く草地というのはイギリスらしい景色だと思います。というか、イギリスは緯度が高く、北緯40度から50度辺りなので、草しか生えないという風土です。穀類は栽培しにくいわけで、麦はともかくコメは難しいようですね。

つまり、草は人間が食用にはできないので、一旦羊や牛に食べてもらって、それを肉に変えて、その肉を人間が食べるという食物の連鎖が宿命となっているわけです。

地形のなだらかな起伏は、場所ごとの日照量の多寡となり、同じ品種でも成長速度に差が出てくることになり、牛や羊はあちらこちらに移動すれば違った成長段階の草を楽しめるというわけです。案外奴らはグルメかもしれません。まっ平らな土地というのは、むしろ困りものです。すべてが一斉に実ってしまうからです。

そういうありがたみを含めて、起伏にとんだ果てしなく続く草地の景色を誉める地元の住民の気持ちは理解するとしても、これが最上と断ずるのはチト早いかなと思います。

スチーブンスにとっては一つの基準にはなりそうですが、本来の悩み事はこれではなかったはずですが。