154番です。
For all my lack of enthusiasm for the Hayes Society, it is my belief that this particular pronouncement at least was founded on a significant truth.
例のごとく、分解してみます。
⓵ For all my lack of enthusiasm for the Hayes Society,
② it is my belief
③ that this particular pronouncement at least was founded on a significant truth.
⓵の先頭の For は理由を表す前置詞です。理由が、文になってれば Because を使うのでしょうが、名詞であるし、その後の for the Hayes Society の for と音をそろえたのかもしれません。
enthusiasm は、熱意とか熱狂とか、ですが、それが lack なのですから、無関心、とか、あるいは反感に近いものだと思います。敵意あたりもありかもしれません。
②の it は形式主語です。③の that 以下が真主語ですが、とりあえず、
「それが、私の信ずることです」
となります。
③は、
「この特別な声明は、少なくとも この重要な真実の うえに 見出される こと」
です。
この特別な声明、とは、前の文で「品格がなんといっても重要で、これを備えていないならば、他の能力がいかに優れていようとも、会員として入会させるわけにはいかない」と表明したことを指しています。
スチーブンスは協会には反感に近いものを感じていたけれど、この考え方だけは正しいと思っているわけです。で、この「だけ」の気分が、at least という言葉になっています。
これが主語となるのですから、ちょっと書き換えて、
「協会のこの発言だけは、真実が含まれている」
となります。
というところで、まとめると、
「私は、協会にはあまりいい感じを持っていませんでしたが、この発言だけは真実が含まれていると思っています」
とします。