160番です。
Moreover, my main objection to Mr Graham's analogy was the implication that this 'dignity' was something one possessed or did not by a fluke of nature;
それほど入り組んだ文ではないようです。最後はセミコロンになっていて、実は次の文に意味の上では連続しています。構造的には、別の文と考えればいいものです。
分解してみます。
① Moreover, my main objection to Mr Graham's analogy was the implication that
② this 'dignity' was something
③ one possessed or did not by a fluke of nature;
こんな風に分解しました。
②の最後には which (that) という関代が省略されていて、それを介して③のつながっていきます。
さて、①ですが、my main objection が主語で、the implication が補語のSVCの文型です。the implication は先行詞としての役割もあるのですが、関係代名詞 that を介して③につながっていきます。
まず①は、moreover という副詞から始まっています。補足したいことがあるようです。
「さらに、グレアムさんの分析に対する 主たる反対点は ~という解釈 でした」
となります。
②は、
「この『品格』は 何らかのもの である」
となって、③から修飾されています。
で③は、
「人が 自然のきまぐれによって 持っていたり いなかったりする ところの」
ですから、②③を合わせれば、
「この『品格』というものは、人が 自然のきまぐれによって 持っていたり いなかったりする 」となるわけです。
というところで、まとめれば、
「さらに、グレアムさんの分析にたいする 私の主たる反対点は この『品格』というものは、人が 自然のきまぐれによって 有無が決まる 何物かである という解釈でした」
となります。
要するに、スチーブンスは生まれつきの性質や性格ではなく、後からの努力や精進あるいは修行というものを、どう考えるのか、ということを重要視しているわけですね。
最終的に、
「さらに、グレアムさんの分析に私が反対する大きな理由は 「品格」というものは運命の気まぐれによって有無が決まるものであるという解釈にありました」
とします。