163番です。
Those 'great' butlers like Mr Marshall who have it, I am sure, acquired it over many years of self-training and the careful absorbing of experience.
分解というより、挿入されている I am sure をはずすと見通しが良くなります。
また、根拠はないのですが、こういうものを挿入すると、言葉遣いが丁寧になるように思います。日本語に訳すときには、語尾が「~ございます」になるような感じです。
① Those 'great' butlers like Mr Marshall who have it,
② I am sure,
③ acquired it over many years of self-training and the careful absorbing of experience.
と、こんな風に分解してみると、①の Those 'great' butlers が主語で、③の acquired it が動詞と目的語の SVO の文型であることがはっきり分かります。
それに修飾の文句をくっつけて訳せばいいわけです。
で、①は、it は dignity で、
「品格を持っているマーシャルさんのような「偉大な」執事の方々は」
ですね。
②は「と思います」ですが、ここでは「と思うのでございます」と最上級の丁寧さに訳しておきます。
③は、動詞目的語部分ですが、it は dignity ですから、
「長い間の自己研鑽と 丁寧な経験の吸収を通じて 品格を獲得している」
となります。
全部合わせれば、
「品格を持っているマーシャルさんのような「偉大な」執事の方々は、長い間の自己研鑽と丁寧な経験の吸収を通じて品格を獲得してきたのだと、思うのでございます」
となります。
つまり、スチーブンスは、品格は最初からあるものではなくて、後から身につけるものだと言いたいのだと思います。