178番です。
goodness knows how much time and energy has gone into the practising of accent and command of language, how many hours spent studying encyclopedias and volumes of 'Test Your knowledge', when the time should have been spent mastering the basic fundamentals.
今回は長い文です。が、対句形式になっているようです。
それにしても、ぶんかいですね。
① goodness knows
② how much time and energy has gone into the practising of accent and command of language,
③ how many hours spent studying encyclopedias and volumes of 'Test Your knowledge',
④ when the time should have been spent mastering the basic fundamentals.
こんな風に分解しました。②、③、④は長いのですが、もっと分解するとかえってわかりにくくなるように思うので、ここまでにしておきます。
パソコンのディスプレイによっては妙なところで行が変わってしまうかもしれませんが、見づらいのは御辛抱ください。
さて、①は、面白い文です。
the + 形容詞 で 「形容詞の人びと」というのを習った記憶があると思うのですが、これはその変形と考えるとよさそうです。
the good = goodness 「善良な人々」 「普通の人びと」 「誰でも」 というように訳を広げていけば、
goodness knows は、「みんなが知っている」となることが分かります。
「言うまでもなく」
としてもよさそうです。
また、goodness は knows となっていますから、三単現の原則で、単数扱いのようです。
さらに①に関して。
この①の文は小文字で始まっているのですが、実は、前の文がセミコロンで終わっていて、意味的には続いています。
ということで、② how much ③ how many は、文法的価値は同じで、①の knows の目的語と考えればいいと思います。④の when も同様に目的語と考えてもいいと思いますが、内容としては少し意味が違うので、when 節と考えてもよさそうです。
そう考えれば、②と③は and で結んでおけば、意味的にも形式としても整うとは思うのですが、②③にはすでに and があるので、一寸邪魔くさいということで省いたのだと考えます。
いずれにせよ、②と③は対句になっているようですね。
②は、構造としては疑問文が名詞節になっています。とりあえず訳してみると、
「正しい発音と気が利いた言い回しを習得するために、どれだけの時間と労力が消えていったことか」
になります。
time and energy は物質名詞で、数えられないので、how much が使われています。
③は、対句として同じように訳すと、
「百科事典を学び、その学んだことの検証のために どれだけの時間を費やさなければならないか」
となります。
こちらは times となっていて、数えられる名詞なので、how many が使われていて、対句っぽい感じが出ています。
②も③も動詞は過去形で書かれていて、もうすでにそういうことに時間を費やしてしまったという過去の出来事のように書かれています。執事を目指す人たちはみんながみんな、そういうことを実践したということではもちろんないと思いますが、そういう気持ちを持ったということを重視した結果だと思います。
④は、その延長線上にあるわけで、そういう気持ちで費やしてしまい、消えてしまった時間は、このことに費やすべきだったと should を使った仮定法になっていて、想像であることがはっきりしています。
具体的には、the time should have been spent となっていて、the time が主語の受動態の仮定法です。
「その時間は 基本的な基礎の習得に充てられるべきであったときに」
ということになります。残念ながらそういうことには時間は使われなかったということです。
ということでまとめれば、
「言うまでもないことですが、正しい発音にしても気持ちいい表現にしても身につけるには多くの時間と労力が必要です。また百科事典を調べたり、その知識を確認したりするのにも多くの時間が必要です。その時間は執事として必要不可欠な基礎の習得に充てられるべきだったのです」
となります。