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265番です。

 

Meanwhile, the General, having no idea of my father's feelings, took full opportunity to relate anecdotes of his military accomplishments - as of course many military gentlemen are wont to do to their valets in the privacy of their rooms.

 

さほど複雑ではないようですが、結構長い文です。分解します。

 

① Meanwhile,

⓶ the General,

③ having no idea of my father's feelings,

④ took full opportunity

⑤ to relate anecdotes of his military accomplishments

⑥ - as of course many military gentlemen are wont to do to their valets in the privacy of their rooms.

 

ハイフンより前、つまり⑤までですが、少し細かく分解したかもしれません。

が、言葉の使われている目的を考えると、こうなってしまいます。

文型としては、②がS,④がVOで、SVOの文型になっています。

その前に接続詞があり、途中に主語に対する注釈を挿入して、最後は④の opportunity に対する説明を加えています。

ハイフン以下は、①から④までの事柄は、どういうことかの説明を追加しているという構造です。

 

①のmeanwhile は、「一方」「同時に」ですが、二つの事態が相対しているときに使われるようです。

前の文264番では、息子を戦死に追い込んだ無謀な作戦を命令した司令官に対する父親の悲壮な覚悟が書かれていました。それに対して、司令官はどういう態度であったか、そういう悲壮さとは異なり、無頓着だったようです。

 

①から④まで、コンマの区切りに注意して訳すと、

「一方、父親の気持なんかに頓着していない司令官は、絶好の機会を得ました」

となります。

何のための機会かと言えば、それが⑤で、

「自分の軍隊での手柄話を話して聞かせる」

となります。

 

ただし、そういうことは退役した軍人にはつきもののことで、この司令官だけに限ったことではないと、注意を加えています。それが⑥です。

「もちろん、退役した軍人の方々は、自分の部屋でお付きの召使いに、自分の軍隊時代の手柄話を聞かせたりするのはよくあることですが」

となります。

 

というところで、まとめると、

「一方、父親の気持に頓着していない司令官は、絶好の機会を得たわけで、自分の軍隊時代の手柄話を言って聞かせるのでした。もちろん、こういうことは退役した軍人の方々は、自分の部屋でお付きの召使いに、手柄話を聞かせたりするのはよくあることですが」

となります。

 

ちなみに、relate とか、wont to は、敬語的な使い方のような気がします。

それぞれ、あまり一般的ではない言葉を使って、 tell とか say, speak の敬語、また、tend to あるいは、likely to の敬語になっているように思います。

 

 

 

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264番です。

 

My father, appreciating his employer's position, volunteered immediately to take the General, and thus was obliged to suffer intimate proximity for four days with the man he detested.

 oblige  に強いる 無理にさせる に義務を負わせる

 intimate 親密 仲の良い

 proximity  近いこと 近接 

 

分解してみます。

① My father, appreciating his employer's position,

   volunteered immediately to take the General,

⓶ and thus was obliged to suffer intimate proximity

   for four days with the man he detested.

二つに分解していますが、それぞれは途中で区切って見やすくしています。

 

①の前半の my father は、後半部分の volunteered の主語です。

 その my father にはコンマで区切ってありますが、appreiating と現在分詞で修飾されています。

「雇い主の立場をよく承知していた私の父は」

となるのですが、動詞は volunteered なので、これに続くように、助詞を補って

「父は、雇主の立場をよく承知していましたので、直ちに司令官の世話をすることを志願しました」

となります。

 

⓶は、受け身の文です。主語は、①の My father です。my father が、「強いられた」わけです。どんな風化と言えば、それが thus という副詞です。

「つまり、父は、四日間にわたり嫌っている男の身近な世話をすることの覚悟を決めたのでした」

となります。

 

まとめれば、

「父は、雇主の立場をよく承知していましたので、直ちに司令官の世話をすることを志願しました。つまり、四日間にわたり嫌っている男の身近な世話をする覚悟を決めたのでした」となります。

 

 

 

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263番です。

 

This presented a delicate problem, another of the house guesrs being also without his valet, raising the question as to which guest should be allocated the butler as valet and who the footman.

 

まず分解をしてみます。

① This presented a delicate problem,

⓶ another of the house guesrs being also without his valet,

③ raising the question

④ as to which guest should be allocated the butler

⑤ as valet and who the footman.

とこんな風に分解しました。訳としては、頭から順に訳してくればよさそうです。

④と⑤は、as   as  の形ですが、意味は取れるのですが、それぞれの単語の品詞とか役割が特定できません。

 

①は、SVOの単純な文ですが、カズオ・イシグロが書くと名文に見えます。

delicate という単語のせいかもしれません。

「繊細な」とか「精緻な」ということですが、ここでは、お客さんには無関係の、内部的な運営上の問題点、すなわち「やりくり」を表していますが、「内輪の問題」あたりがよさそうです。

「このことは、内輪の問題をもたらしました」

とします。

 

⓶は、問題の原因ですね。

「別の招待のお客様も、また召使を連れずにお越しになっていたのですから」

と、日本語では理由の「から」を加えるとよさそうです。

 

③は、どんな問題が起きたのか、ということで、

「問題が起きて」

それが、④と⑤です。

 

④は、as to which guest should be allocated the butler ですが、

「どちらかのお客様に、執事が割り当てられるべきか」

が直訳ですが。

 

⑤は、as valet and who the footman. ですが、valet も footman も、同じ召使という役ですが、言葉を変えておかないとこんがらがります。

「誰が、付け人の召使いとしてつくか」

と訳しました。

 

まとめれば、

「別のお客様も、召使いを連れずに起こしになっていて、このことが内輪の問題を引き起こしました。すなわち、どちらのお客様に、執事が召使役として付き、どちらに召使を、付け人の召使いとして付けるかという問題です」

としました。

意味は取れるのですが、厄介な文でした。

 

 

 

 

 

 

 

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262番です。

 

Worse was to come with the news that the gentleman had brought no valet, his usual man having faleen ill.

そんなに難しくはないのですが、技巧的な文です。

分解してみます。

 

① Worse was to come with the news

⓶ that the gentleman had brought no valet, his usual man having faleen ill.

こんな風に分解しました。

①の最後の the news が先行詞で、②の that が関代でつながっていて、news の内容を説明しています。その関係で、①は to come と worse が倒置されているように感じます。

この文は、SVCの文型で、worse がC,、to come がSと考えた方が自然ですが、worse を「もっと悪いこと」と名詞と考えても悪くはなさそうです。

news は、来る前に連絡があって、分かっていたこと、ではなくて、来た時に、そうだったのかとあらためて分かったことという感じです。だから new なんですね。

「さらに悪いことに、来てから分かったことがありました」

 

どんなことかというと、それが⓶です。

「司令官は、お付きの召使いを連れずにいらっしゃいました」

で、さらにそのわけが続き、

「いつもの召使いは、病気になってしまって」

というわけで、風邪でも引いたのでしょうか、とにかく、この事実は司令官が来てみて分かること、ですね。

 

①②を合わせれば

「さらに悪いことに、来てから分かったことがありました。それは、司令官は、お付きの召使いが風邪でも引いたのか、お連れにならずにいらっしゃったことです」

となります。

 

 

 

 

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261番です。

The General was a portly, ugly man, his manners were not refined, and his talk was conspicuous for an eagerness to apply military similes to a very wode variety of matters.

 

多くの事柄を並列する時は、はじめの方はコンマで並べて、終わりの方の二つは and で繋げます。この文が、四つの物を並べていますが、少し変則的です。

今回は、分解は必要なさそうで、まずその四つを見ましょう。

 

The General の補語がその四つになっています。

 ①     a portly

⓶      ugly man

③      his manners were not refined

⓸  and his talk was conspicuous

この四つを並べてみると、the General を形容する言葉だと分かります。

ただし、はじめの二つは単語で形容されており、後の二つは文になっています。

文法的に、単語どうしとか、文どうしのように、同じ文法的価値の物を並べるのが普通ですから、この書き方は変速的というわけですが、司令官の人となりの形容で並べてあるのですから、コンマコンマアンドもありかなと思います。

 

「司令官は、でっぷり太って、みにくく、振舞いは粗野で、話すことは下品そのもので、」

となります。

 

for 以降の後半は、この前置詞句の for eagerness の訳を工夫して、

「おまけにどんなことでも軍隊調に話さずにはいられない人物でした」

とすると日本語らしくなるように思います。

 

というところで、

「司令官は、でっぷり太って、みにくく、振舞いは粗野で、話すことは下品そのもので、おまけにどんなことでも軍隊調に話さずにはいられない人物でした」

としました。