129番です。
Visiting valets, I have found, are often the worst offenders, aspiring as they usually do to the position of butler with some urgency.
特に難しくはないようですが、分解して構造を見やすくしましょう。
⓵ Visiting valets, I have found, are often the worst offenders,
② aspiring as they usually do to the position of butler with some urgency.
もっと細かく分解してしまうと構造が返って分からなくなりそうです。これくらいがいいでしょう。
⓵は、途中に入り込んでいる I have found が主節ということになりますね。つまり、
I have found (that) visiting valets are often the worst offenders,
と書き換えると分かりやすくなります。
関係代名詞の that を補ってやると役割がはっきりします。that は仮の目的語で、visiting 以下が真の目的語というわけです。
「訪ねてくる召使たちは、最悪の攻撃者であることに、私は気がついた」
と直訳できます。
英語では、こういう品詞の単語を、こういう語順で書くのが普通ですが、日本語にするときは、品詞を変えて訳した方が日本語らしくなります。
例えば、He is a good swimmer. ならば、「彼は 良い 泳ぎ手だ」ですが、
形容詞 ⇒ 副詞 名詞 ⇒ 動詞
良い うまく 泳ぎ手 泳ぐ
と品詞を変えて、「彼は うまく 泳ぐ」とするわけです。ここでは、
形容詞 ⇒ 副詞 名詞 ⇒ 動詞
最悪の 最悪に 攻撃者 攻撃する
「訪ねてくる召使いは 最悪に 攻撃する ということに気がついた」
としたほうが、日本語として適っているように思います。さらに、言葉を吟味すればもっと日本語らしくなります。
「お供の召使いたちは 最後まで 攻撃する ようだ」「とことん 攻撃する ようだ」
などが考えられます。
ご主人に付き添ってくる召使いは、よそに出しても恥ずかしくない、優秀な召使のはずで、本人もそういう自負は持っていると思われます。
それがつぎの aspiring になるわけです。
②は、現在分子の aspiring を使って offenders を修飾しています。文頭が visiting という現在分詞ですから、ing をそろえた感じですね。つまらないことですが、そこまで注意が行き届いているということになるかもしれません。
訳としては、「意欲を持っている」「野心がある」なんて感じでしょうか。
they は、Visiting valets です。
do to the position of butler は go to the position of butler ということだと思うのですが、go ではなく do を使うことで、ありとあらゆる方法を使って、何でもやって、という感じが出るという気がします。
with some urgency は、「何らかの急ぎをもって」ですから、「何とか早く」くらいでしょうか。
というところで、
「つき従ってくる召使いは、何とか早く執事の座につきたいという意欲を持っているあまり、とことん人を攻撃してしまうことになるようだ」
としました。
少し言葉を補うと分かりやすくなるようです。つまり、
「つき従ってくる召使いは、何とか早く執事の座につきたいという意欲を持っているあまり、
(自分が優れていることを他の召使いに示すために、)
とことん人を攻撃してしまうことになるようだ」
です。