152番です。

 

In the end, it was revealed in a brief letter to A Quaterly that in the view of the Society - and I will try and quate accurately from memory - 'the most crucial criterion is that the applicant be possesed of a dignity in keeping with his position.

 

とりあえず分解してみます。

 

⓵ In the end,

② it was revealed in a brief letter to A Quaterly

③ that in the view of the Society

④ - and I will try and quote accurately from memory -

⑤ 'the most crucial criterion is that

⑥ the applicant be possesed of a dignity in keeping with his position.

 

このように分解しました。

⑤は、アポストロフィで始まっていますが、閉じるアポストロフィはありません。というのは、この引用は次の文152番まで続いているからです。そのことを覚えておいてください。

 

⓵は、「最後には」「結局」です。

協会は、会員資格の条件を公表することを渋っていたのですが、最後には言わざるを得なくなったわけです。

 

②の it は仮主語です。真主語は、③の that 以下になるのです。この部分をもう一度載せてみると、

③ that       in the view of the Society

④              - and I will try and quote accurately from memory -

⑤ 'the most crucial criterion is that

⑥ the applicant be possesed of a dignity in keeping with his position.

よく見ると、③の that が、前置詞句とハイフン部分を挟んでいますが、⑤のアポストロフィ部分に続いていることが分かります。

また、前述したように次の153番の文も含まれているのですが、それは次回ですね。

 

要するに、クオテーションで引用されている内容が主語というわけです。

②は、「季刊執事への簡単な回答の中で that 以下のことが 明らかになった」

となります。

 

③は、その内容がどこにかかれているかを表しています。

「季刊執事内の 協会の見解のページの中で」

となります。

 

④は、ハイフンで囲まれていて、他とは切り離されています。スチーブンスのこのときの気持とその時の行動を示しているわけです。

try and quote は、本動詞+不定詞を使って書き換えると、try to quote となります。

「記憶をたどって、できるだけ正確に引用することを 試みる」となります。

 

その内容が⑤ということです。

⑤は、SVCの文型で、the most crucial criterion がS、Vは is、Cはthat です。

「もっとも根本的な条件は、以下に記述のこととする」

となります。公式文書らしい言い回しにしてみました。

that は関係代名詞で、⑥の内容をまるまる表していると考えればいいと思います。

 

⑥は、珍しい文ですね。仮定法原形です。

つまり、現在、または、将来のある時点で起きている状況を想像しているという文です。もう一度、書いてみると、

the applicant be possesed of a dignity in keeping with his position.

ですが、直説法の文に書き直すと、

the applicant is possesed of a dignity in keeping with his position.

となります。さらに、by himself あたりを加えると、完全な受動態の文になり、わかりやすいと思います。

the applicant is possesed of a dignity by himself in keeping with his position.

「応募者は、地位を保つことを通じて 品格を 彼自身で保有される」

とという直説法の文になります。

それが仮定法で書かれているわけは、事実としてではなく、想像である、あるいは願望を表現していることになります。つまり応募者の資質に対する条件を表しています。

つまり、応募者が、今は持っていなくても将来的には備えるべき資質としての条件を、頭の中で考えた想像として表現しているわけです。

で、⑥は、

「応募者は、その地位にふさわしい 品格を 自身の努力により保有しているべきこと」

となります。

⑤⑥を合わせると、

「もっとも根本的な条件は、応募者が自身にふさわしい品格を備えていることとする」

となりますね。

 

以上をまとめると、

「結局、季刊執事への読者の投稿に回答する形で、協会の見解は明らかになりました。記憶をたどって、できるだけ正確に引用してみると、それは、「最も根本的な条件は、応募者が自身にふさわしい品格を備えていることとする」でありました」

となります。

 

仮定法というのは、現実を表す直説法に対して、想像を表します。

記述の方法は、時制を一つ前にずらします。つまり、

現在の事柄に対する想像は、過去形で書きます。が、単なる過去形と同じになってしまうので、この場合は原形を使います。

過去の事柄の想像は、過去完了で書くわけです。

将来の事柄は、一般的に will などの助動詞を使って書くことが多く、その場合には、その助動詞の過去形 would などを使って書きます。

 

ということで、今回は仮定法原形が出てきました。現在実現していない事柄、品格を、将来のある時点までに獲得し備えていることが、応募者としてまず必要だというのですね。