1-82です。
Moreover, I discovered the city to be one of many charms;
セミコロンで終わっています。意味内容としては、次の文につづいているのですが、文の構造はここで終わっているということになります。
副詞がくっついてるのですが、単純な直説法の過去時制の文です。つまり、目で見た事実を表現したものです。
が、面白い文だと思います。
その理由は、to be という be 動詞にあるような気がします。
つまり、それが存在しているのか、そういう存在なのか、という区別をしなければならないように思うわけです。
一冊の面白い本があります。英文法の覚書というような本です。
著者は、副島隆彦という人で、タイトルは「英語国民の頭の中の研究」です。
英語のタイトルも添えられており、それは「ANALYSIS OF ENGLISH LANGUAGE」となっています。「英国人言語の分析」となっています。
そして、英語国民には、カタカナで「ネイティブ・イングリッシュ・スピーカー」とフリガナがしてあり、副題に「なぜ日本人はコトバの壁を越えられないのか」とも書かれています。
さらに、本の帯には「Be と Have から英文のしくみがわかる!」とのキャッチコピーも記載されています。
という本なのですが、それが be 動詞の解説から始まっています。
帯にあるようにBe と Have の分析から始めているわけです。
更にもう一冊参考になる本を。
それは、渡部昇一の「英文法を撫でる」です。こちらは、英文の格(品格の「格」ではなくて、主格とか目的格の「格」ですが)を中心に文法を論じています。
ここまでの二冊は、PHP研究所という同じ出版社から出ています。
更にもう一冊。
英語ばかりでは、公平ではないような気がするので、後の渡部昇一の著書で、「日本語のこころ」をあげておきます。
こちらは、日本人の頭の中の研究といってもよい本です。出版社は講談社、講談社現代新書の一冊です。
さて、今回は分解ではなくて、ちょっと書き換えてみることにします。
Moreover, I discovered the city that was one of many charms;
となると思うのですが、that は関代で、そういう町を発見した、となり、
「多くの魅力の一つであるところの街を発見した」となります。
もう一つ
Moreover, I discovered that the city was one of many charms;
も考えられます。that 以下のことを発見した、となります。つまり、
「多くの魅力の一つである街を発見した」
です。
これだけの短い文ですから、違いははっきりしませんが、日本語にしようとすると、どういう格助詞を使うのが適当なのかを考えてしまうわけです。
be 動詞を主格的に訳すか、補格的に訳すかということになると思うのです。
というところで、今回は勝手に意味が通りやすいように
「この街は、多くの魅力が一つになっていることに気がついた」
としておきます。
英国人の頭の中も、日本人の頭の中も、結局は難しいというところです。