108番です。

 

If you have ever had the privilege of meeting such men, you will no doubt know of the quality they possess to which I refer.

 

今回はそんなに長くはないのですが、結構複雑な文です。まず分解してみます。

 

⓵ If you have ever had the privilege of meeting such men,

② you will no doubt know of the quality

③ they possess to

④ which I refer.

 

動詞が4つあります。①は、have ever had 、②は、will no doubt know 、③は、possess 、④は、refer です。

つまり、文が4つあるということで、それぞれで分解したのがこの結果で、順当だと思うのですが、③と④は分けない方が見やすいかもしれません。

 

⓵は、仮定法現在完了ということになるのですが、現在の状況とは異なっている状況を頭で想像していると考えればいいと思います。よって時制は現在の一つ前、つまり現在完了が使われています。

have ever had となっていますが、ever はこういう時のお約束の強調ですから、

have had が本来の形で、have + 過去分詞 となっているのが分かります。

仮定法の基本的約束は、時制を一つ前にする、ということですから、現在に関する仮定・想像は、現在完了形、になるということです。逆にいうと、現在完了は、現在に関する想像をあらわすことになります。

ということで、訳は

「もし、そういう人に遭遇する幸運を持っているとしたら」

「運よくそういう人に出会えたら」

という if 文の訳が出来上がります。

 

②はそれに対する帰結文ということになるのですが、ここでは単純に will が使われています。つまり、仮定法ではなく、直説法の文体になっています。

⓵に合わせるとしたら、would が使われるべきですが、そういう人にもし本当に出会ったとしたら、「間違いなく」quality のことが分かるはずという気持ちを込めて、単純な未来形が使われていると考えています。no doubt が使われており、確定的な想像といえるので、仮定法の文ではなく、直説法の文が帰結文として使われることになったと考えます。

no doubt がなければ、would か could もしくは might が使われると思います。

ということで、訳せば、

「間違いなく品格(とはどんなことか)を知るでしょう」

となります。

 

③と④は、to をどちらに入れるか迷うところです。関係代名詞というのは、前の文にも後ろの文にも関係しているということですから、それに付属している前置詞もどちらに付くのか明確ではないのが当然です。

続ければ、they possess to which I refer となります。関代 which に前置詞がついており、その前置詞は refer の続いて、refer to which の形になっていたのが、関係代名詞 which が possess という動詞の目的語になっているので前に引っ張り出されて、語順が変則的な形になったものです。

目的語は動詞の後、前置詞は名詞(代名詞、関係代名詞)の前、という原則に支配されてこういう語順になったものです。

refer to の代わりに mention という動詞を使えば、to という前置詞を使わずすむので、

they possess which I mention となって、さっぱりします。

訳は

「私が話している、彼らが持っている(ところの)」

となります。

先頭の they の前に関代 that を補ってやると分かりやすくなります。

 

というところでまとめると、

「運よくそういう人に出会えたら、私が言っている、彼らが持ち合わせている品格というものが何かが はっきりとわかるに違いありません」

となります。