94番です。
I have, I should make clear, reread Miss Kenton's recent letter several times, and there is no possibility I am merely imagining the presence of these hints on her part.
presence 存在 態度 面前
やはり分解します。
1 I have
2 , I should make clear,
3 reread Miss Kenton's recent letter several times,
4 and there is no possibility
5 I am merely imagining the presence of these hints on her part.
何かを言い始めて、すぐ付け足すように何かを挟むのは、スチーブンスの口癖でしょうか。
I have から reread Miss Kenton's ~ と続くところに、2行目 I should make clear を挟んでいます。
「明言いたしますが」「はっきり申し上げておきたいんですが」あたりです。
Miss Kenton's recent letter の recent がミソですね。最近の、と言うと、何通も来ていたように思えますが、クリスマスカードを除いては、久しぶりに来たはずでした。
その一通を何度も読み返してみた、と言ってるのです。
「何度もケントンさんからの最近の手紙を読み返すと」あるいは
「ケントンさんからの最近の手紙を何度読み返してみても」という感じでしょうか。
and でつながっていますが、読んだ結果、次のことが分かった、ということです。
on her part は、彼女側の部分とすれば、分かりやすくなります。手紙のことです。
hints は、手紙に示唆されていることがら、手紙から受け取れることがら、を意味しています。
presence は、存在、つまり、存在していることやもの、ですが、hint なのですから、存在している気がする、という感じです。
さらに、それを imagining するのですから、どんどん曖昧になっていきますね。
「私の勝手な想像」とか「私の独りよがり」あたりです。
そのくせ、there is no possibility と、「という可能性はありません」と頑張るわけです。
否定やら、否定に近い言葉が入り組んでいるので、言い回しに注意が必要です。
「手紙の中にある、これらの示唆の存在を、私が想像しているだけ、という可能性は、ありません」
と、なるようですから、
「手紙の中に気持ちが表れていると私が思うのは無理もない」とします。
「明言いたしますが、最近の手紙を何度も読み返してみると、その中に気持ちが表れていると、私が思うのは無理もないと存じます」
とします。