191番です。

 

Only then did it occur to me that, of course, my witticism would not be easily appreciated by someone who was not aware that it was gypsies who had passed by.

 

構造が正確につかめるように、やはり分解してみます。

 

① Only then did it occur to me that

②        , of course,

③ my witticism would not be easily appreciated by someone

④                                who was not aware that

⑤                                         it was gypsies who had passed by.

 

こんな感じになるでしょうか。

②は挿入句ですから、省いて考えると、①は③につながっていくのです。

つまり that は③以下のこと、というわけです。

①は、思いつく、とか、心に浮かぶ、ということで、

「そのとき 思ったことは ただ that 以下のことでした」

となります。

 

②は、もちろん で、適当な所に挿入すればいいですね。

 

③以下は、someone は先行詞で、④の who が関係代名詞で、これを介してくっつきます。

④の that 以下(=⑤)を知らない人 ですから、

「that 以下を知らない人によって 評価されることは 容易ではないだろう」 となります。

would はもちろん、仮定法で、スチーブンスがファラディさんの気持ちを想像していることを表しています。

 

さて、⑤ですが、強調構文の変形のようです。that の代わりに who を使っています。④の最後が that だったため、重なるのを避けたかったのだと思います。

「通り過ぎ ていくの は ジプシーこそ だから」

という気持ちを スチーブンスは持っているのですが、ファラディさんはそのことを知らないのですね。ここがつながらないと冗談も、途切れてしまいます。 

 

ということで、

「通り過ぎていくのはジプシーなればこそということを知らない方には、私の冗談は通じないものだと思っただけでございました」

としました。