1-49です。
A couple more years and it might be too late' - he gave a rather vulgar lough - 'Better go on up while you still can.'
今回は長いですね。と言っても途中にハイフンで挟まれた部分が挿入されているせいです。
住民の発言の途中で、どうしても書きたくなったということでしょうか。
それを見やすくするためにも、今回は分解してみます。
① A couple more years and it might be too late'
② - he gave a rather vulgar lough -
③ 'Better go on up while you still can.'
こんな感じに分解できると思います。
三つの部分に分けられると思います。つまり、それぞれがつながってはいないようです。ばらばらに考えればいいようです。
ピリオドが使われていないので、一つの文として考えるのですが、分けて考えた方がよさそうです。
①は、
「二年もすりゃ、それは遅すぎたってことかも知れない」
ですね。
might は仮定法で、二年先を想像しているわけです。It が何か、ということですね。
この前まで、スチーブンスは住民に景色のいいところを勧められていました。それをやんわり断っていたのですが、更に勧めてきているわけですね。つまり、It は、上まで登って景色を見ること、と考えたらいいと思います。
さて、景色見物を勧めている住民の様子が、スチーブンスにはどんなふうに見えたのかということが②です。その登ったところを想像している表情を、ハイフンで囲って挿入しているのが、②ということになります。
「どちらかというと下品な笑いを与えた」
ということですが、スチーブンスに向かって笑ったわけですね。それが、下品に見えたようです。住民は人懐っこく笑ったんだと思うのですが。
③は、Better は「ずっといいよ」という感じでしょうか。副詞ながら比較級になっています。
「できる間に、登っておくほうがよりいい」
ということですね。
ということで、
「二年もしたら、遅かったってことになりかねませんよ」と住民はにやりと笑いかけ、「行けるときに見とくのが上策ってものですよ」と言ったのです。
とします。