227番です。

 

As I had anticipated, he gave his kind permission after not too great a delay, and furthermore, Mr Farraday was good enough to remember and reiterate his generous offer to 'foot the bill for the gas.'

 

長い文と言えるのでしょうが、つながり具合は順当で内容はよくわかりますね。英語らしい、というか、スチーブンスらしい言い回しと思います。それだけに、日本語の言葉選びが重要となりそうです。

 

まずは分解してみます。

① As I had anticipated,  従節 過去完了
② he gave his kind permission  主節 SVO
③ after not too great a delay,  前置詞句
④ and furthermore,  等位接続
⑤ Mr Farraday was good enough  主節 SVC
⑥ to remember and reiterate  不定詞句 
⑦ his generous offer 不定詞の目的語
⑧ to 'foot the bill for the gas.' 前置詞句

こんな風になるでしょうか。

 

①は従属節、②が主節です。③はその時間的タイミングを表す副詞句で、具体的にはgave にかかっています。

「私が予期した時、さほど時間をおかず 親切な許可をくださいました」ですが、kind は訳さなくてもいいかもしれません。

 

それに⑤以下が等位接続詞 and で接続されています。furthermore は感情的な言葉ではないのですが、スチーブンスの安心した気持ちがよく伝わってきます。

「そしてしかも、 」

 

⑤が 二番目の主節というわけで、SVCの文型です。

⑥は enough に係る不定詞ですが、ふたつの動作 remember と reiterate を表していますが、re がしみじみと伝わってくる気がしたので、member を辞書で調べたのですが、「成員、一員」が出てきただけで、特に動詞の意味はありませんでした。iterate の方は、これだけで「繰り返して言う」という意味があり、特に re がなくても意味的によさそうでした。つまり、こっちのほうが re の音を繰り返したかったみたいです。

「ファラディ様は ちゃんと 記憶しておられ、確約してくださいました」

 

何を、記憶して、確約したかは、⑦⑧です。それが「ガソリン代はもつよ、という 気前の良い 提案」で、⑥の二つの動詞の目的語になっています。

不定詞とは、動詞を名詞にしてしまうものです。つまり「前置詞の後ろの語は名詞」という鉄則に従い、動詞ではなく名詞に扱われているのですが、もとの動詞の性格を持っているのですね。

動詞は一つの文に一つ、というこれまた鉄則があるので、二つ目以上の動詞はそのままの形では存在できません。不定詞の形にすると、文の奴が「これは名詞か、それなら許そう」となるのです。

と言っても、話しているときは、この t の音は弱まって消えてしまうか、r とか n の音に変化してしまうと思います。書いて字になると目立つのですが。

 

ということで、上からつないでくると、

「私が予期した時、さほど時間をおかず 親切な許可をくださいました。そしてしかも、ガソリン代は持つよ、というお言葉を、ファラディ様は ちゃんと 記憶しておられ、確約してくださいました」

となります。

 

直訳ではない言葉に変える必要がありますが、それはどうなりますか。