102番です。
The whole question is akin to the question that has caused much debate in our profession over the years:
コロンで終わっているので、内容は次に続くのですが、文としては文法的にここで完結です。
内容としては、スチーブンスはこのところ景色に関して、「偉大さ」を考察してきました。派手で雄大なアフリカやアメリカで見られるような圧倒的な景色にあるものと、イギリスで見られる面白くもなんともないような景色にあるものとをくらべていました。
それから考えを別の方向に飛ばすのですね。それが今回の文です。
分解というほどのことではないのですが、文を整理してみます。
⓵ The whole question is akin to the question
② that has caused much debate in our profession over the years:
⓵はSVCの文で、②は、関係代名詞を通して、後ろから quesion を修飾、というか定義しているという構造です。
この構造自体はすぐわかるのですが、whole とか question にどういう訳語を充てるかの方が question です。
⓵は、「全体の問題は、that 以下の問題と同種です」となります。
次に、②は、「長年にわたり私たちの職業において 論争の原因となってきた」という問題、となって⓵に戻っていきます。
つなげれば、
「長年にわたって私たちの職業において 論争の原因になってきた 問題と同種です」
となります。
これで間違いではないと思うのですが、意味がわからないので、もっといい訳語を探すことにします。
問題の原因は、コロン以下の文を無視していることですね。内容が続いているということは、そっちがむしろ重要というわけで、それを見てみると、
what is a 'great' butler?
となっています。グレートがクオテーションで囲ってあります。つまり、グレートつながりで話題を飛ばしたのですね。
となれば、whole は、「全体」というより「共通」とか「両者」という感じがあるようで、さらに question は「問題」より「本質」に近い意味を持っているように感じます。つまり「問題の本質」ですね。
ということで、
「問題の本質は、私たちの職業の中で 長年にわたり論争になってきた ことがらに共通しているので ございます」
としました。