81番です。
It is not surprising then, if over several months, this oversight should reveal itself in these small but telling ways.
oversight 見落とし ミス 監督 管理
分解というほどでもないですが。
1 It is not surprising then
2 , if over several months,
3 (that) this oversight should reveal itself
4 in these small but telling ways.
一か所 that を補いましたが、こうすれば、見通しがきくと思います。
1行目の It is と3行目の補った that を組み合わせれば、強調構文の形になります。その間に挟まれた not surprising が強調されるわけですね。
「それで、that 以下のことは、驚くことではありません」となります。
2行目は、主語も動詞もなく完全な文にはなっていません。 it passes あたりを補ってやって、
if ( it passes ) over several months, とすれば、分かりやすくなると思います。
この it は、時を表す it ですから、動詞は pass ですね。
「もし、(時が過ぎて)何か月かたてば」です。
3行目は、「見落としが、自然に表れてくる」という訳は自然に表れてくるところですが、それを強調するために、仮定法の should を使っています。「~べき」と訳されることが多いように、would より明確で確率が高いことを表しています。
しかもここでは、それを強調構文にしています。
4行目の small but telling は、面白い表現だと思います。
小さいだけだと見落としてしまう可能性があります。が、音が出ていれば、いくら小さくても見落とすことはないはずです。
自然に音の出ている方に顔が向き、その小さなものに気がつくということになります。そんなことを表していますが、たった3語です。もって回った言い方が得意のスチーブンスなのに、ですね。
ちなみに、34番の文に、alarmist theories というのがありました。「警告音を出している」と直訳しましたが、気に留めてほしいことは、alarmist から音がでていることです。問題点がいかに小さくても、音が出ているのだから、気がつかないというのはあり得なかった、というスチーブンスの一応の後悔を表しているのですが、ここからケントンさんにもっていくのですから、結構図々しいものです。
訳は、「かすか、とはいえ、はっきりと」あたりでしょうか。
ways は、そういう現れ方の様子を言っているのですが、「その姿を」とすると、いいかもしれません。
というところで、まとめると、
「案の定、数か月後には、その甘さのツケは、かすか、とはいえ、はっきりと、その姿を現してまいりました」
としました。