145番です。

 

he is, after all, an American gentleman and his ways are often very different.

 

前の文がセミコロンで終わっていたので小文字で始まっています。

一つの文に見えますが、正確には二つの文が等位接続詞 and で結ばれています。つまり、ふたつの文は主節従属節という立場ではなく、等位なのですが、内容的には、前の文が原因で、後の文は結果のようですね。

 

念のため二つの文を分けてみます。

 

       he is, after all, an American gentleman

and his ways are often very different.

 

after all が挿入されているのですが、SVCの文型の文が二つくっついているだけです。直訳すれば、

 

彼は、結局、アメリカ人です。

そして、彼のやり方は 時々 非常に 異なります。

 

となるのですが、この場面は、スチーブンスが弁解しているところですから、ファラディさんを立てるような言い方になるはずです。

 

after all も、そういう考え方で行くべきです。

結局というのは、多くの要素を一つ一つ上げていったところで、イギリス人ではないアメリカ人という、おおもとの要因に行きついてしまうということで、それ風な訳を考えればいいことになります。

 

ということで、

「ファラディ様は、何と申しましても、アメリカの方でございまして、往々にして私どもとは異なったなさりようをされるのでございます」

としました。