1-1番です。

 

DAY ONE - EVENING: Salisbury

Tonight, I find myself here in a guest house in the city of Salisbury.

 

「ソールズベリーにて 一日目 夜」

これは、この章全体のタイトルですね。

一行目には含まれないものでしょうが、まあ入れておきましょう。

EVENING というのは、深夜ではなく、夕刻から食事をして眠るまでの時間帯を指すのでしょうね。

まだ日の光が残っているうちに宿にチェックインして、しばらく荷物を整理して、さて食事にしようか、というある程度幅のある時間帯のように思います。

 

さて、一行目です。

「夜に、私自身をソールズベリーにある宿のここで見出しました」

ですが。

find myself は再帰動詞、再帰代名詞というやつですが、どうも馴染めません。

再帰という言葉が、物々しいせいかもしれませんが。そもそも他動詞、自動詞という区別自体が、日本語にははっきりしないことなので、慣れようがないというのが正直なところです。

と言っても、他動詞+再帰代名詞 で 自動詞 になる、という決まりに慣れ、さらにふさわしい助動詞の訳を考える以外、仕方のないことなのですね。

 

とうわけで、

「夜になりました。私はいまソールズベリーの宿に落ち着いております」

としました。これは土屋さんの訳そのままです。find myself は、落ち着いております、なんですね。なるほど、これは名訳だと思います。

しばらく前に宿に着いて、部屋に案内されて、窓から外の様子を見て、荷物をほどき、さて食事を、と、その前にちょっと体を休めるか、などと考えながらベッドに転がって、今日一日を思い返している、・・・なんて感じですね。