1-75です。

 

The beds were perfectly clean and had been well made.

 

今回は単純です。

直説法の過去形です。目で見ていた、あるいは、見えていた過去の事実ということです。

仮定法で書かれていないということは、頭で考えた想像の事柄ではなくて、目で見えている事実だということです。事実と想像の混ざり具合というのが、物語の面白さにつながるわけで、結局は仮定法が想像の表現であることを味わうことにつながります。

 

仮定法と直説法の違いが腑に落ちると、カズオ・イシグロの表現の面白さがもっと楽しめるようになると思うのですが、そう考えると仮定法という文法用語が訳ごとしてうまくないと感じます。昔は、叙想法と言っていました。想を叙する方法というわけですが、これの方が意味するところが通じやすいと思います。

 

「ベッドは完璧に清潔で、申し分なく整えられていました」

くらいになってしまいます。

 

完璧と、と清潔と、申し分なく、と整えられて、いう言葉の相性がいいかどうか、という感覚の問題ですね。直訳ならこれでOKですが。

原文の perfectly と clean ,さらに well と made は、うまく合っているように思います。

簡単なだけにいい言葉を探したいところです。