114番です。
I mention him simply because his was tipcal case.
今回は短い文ですが、それでも複文という構造です。つまり、主節と従属節とがあります。
分解すれば、その構造がはっきりします。
⓵ I mention him simply
② because his was typical case.
⓵が主節で、主語は I 、動詞が mention 、目的語が him です。simply は副詞で mention にかかっています。
この him は、「彼を」ですが、「彼のこと」とか「彼の場合」の感じで、「彼の発言」など、行動全般を含めています。
「私は、単純に彼のことを話したい」となります。
②は、その理由です。his は、his case の case が省略されたものですが、この文の主語になっています。was は動詞で、その補語が typical case ですが、冠詞は使われておらず、ちょっと変則的です。
文としては his case was typical とした方が、正しいと思うのですが、ここでは、倒置的に語順を変化させて、個人の名前を持ち出しことに、他意はないのですよ、と強調していると考えるといいと思います。
because は接続詞で、理由を表します。
「彼の場合が、典型的だからです」
となります。
前の文で、Jack Neighbouer さんを例示しているのですが、それはたまたまであって、特に彼に恨みなどがあるのではないよ、と念を押しています。
スチーブンスが執事として、全方位に注意を向けているわけですね。
というところで、
「私が彼のことを持ち出したのは、説明がしやすいからに他なりません」
としました。