2番の文です。

 

An expedition, I should say, which I will undertake alone, in the comfort of Mr Farraday's Ford;

 

which は、関係代名詞で、先行詞は An expedition ですが、

その間に、 I should say,  という節が挿入されています。

 

この should は、仮定法で、現実ではなく、頭で考えたことを表しています。

頭で考えたことは、形式的には過去形  were  should  could  would などで表します。

未来のことは、当然目の前にあることではなく、頭の中で考えていることですから、

この過去形を使ってあらわすことになるわけです。

ここが、英語の面白いところです。

未来は、過去形で書かなきゃいかんのです。

 

さて、本文に戻って、

an expedition は、詳しく言うと、which 以下のことになるのですが、

まだ現実のものとして確定はしていないことを、直接的な表現としては言っていないのですが、表しています。

つまり、スチーブンスが一人で想像して舞い上がっているのです。

それを should があらわしています。

 

undertake など物々しい言葉を使っていますから、それを使った意図を込めた訳語を考えればいいです。

 

ということで、

「視察というのも、なんでございますが、私一人で出かけるわけでございまして、

しかも、ファラディ様のあの豪華なフォードの使用の許可も得ております」

としました。